ぐっすり眠れない?寝ても疲れがとれない?不眠症の症状と原因とは?
2016/09/29
疲労回復には睡眠が一番ですが、「最近眠れなくなった…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
眠ろうと思っても眠れず、睡眠の不足が日常生活に影響を及ぼす状態になると、「不眠症」という病名がつきます。
とはいっても、不眠の内容は実に多彩で様々。
たとえ眠れても「眠りが浅い」「寝ても疲れがとれない」「ぐっすり眠れなくなった」「夢ばかりみて何度も起きてしまう」という人も多いと聞きます。
不眠症にはどのような種類や症状があるのでしょうか。
また、何が原因となって起こるのでしょうか。
ここでは、不眠症の症状と原因をまとめてご紹介します。
不眠症とは?
不眠症は「睡眠障害」というカテゴリーに属する一分野です。
睡眠障害=不眠症というわけではありません。
不眠症以外の睡眠障害
- 睡眠関連呼吸障害…睡眠時無呼吸症候群など
- 過眠症…日中急激な眠気がおそうナルコプレシーなど
- 睡眠関連運動障害…脚の不快感によって眠れないむずむず脚症候群など
- 睡眠時随伴症…寝ぼけて歩き回る夢遊病、金縛りなど
その他、たくさんの種類が睡眠障害にはあります。
不眠症の症状
- 入眠困難→寝つきが悪い、布団に入って一時間以上眠れない
- 中途覚醒→一度寝ついても、夜中に何度も目が覚める
- 早朝覚醒→予定よりもずっと早くに目が覚めて、その後が眠れない(早朝覚醒)
- 熟睡障害→熟睡感が無い(熟睡障害)
医学上不眠症という病名がつくのは、このような症状が少なくとも週3回、1か月以上続いているときです。
複数の症状が合わさっておこる場合もあります。
つまり、眠る時間と意志はあるのに、思うように眠れず苦痛や生活上の苦痛を感じている状態を指します。
不眠症の原因
1.環境の変化によるもの
引っ越しや転勤や結婚によって、眠る場所や環境が大きく変化したときは、慣れるまで不眠がおこりやすくなります。
一時的なものなら自然の反応なので、特に問題はありません。
2.精神的ストレスによるもの
悩み事があったり、昼間に強く緊張することがあったり、後に嫌なことがひかえていたりするときは、不眠がおこりやすくなります。
長引くと心身が疲労し、ストレス増加と不眠の負の連鎖におちいる場合があります。
具体的なストレスの原因がはっきりしている場合には、まずそれと向き合って解決の方法を探す必要があります。
眠れずに身体が辛い場合は、問題が解決するまでの間だけ睡眠薬を利用するのも一つの手ですが、そのときは専門の心療内科や精神科の医師に相談してください。
3.精神疾患によるもの
一時的なストレスによる落ち込みではなく、精神科で治療が必要な疾患を発症していると、かなりの確率で不眠がおこります。
原因となる主な疾患には以下のようなものがあります。
- うつ病
- 双極性障害(躁うつ病)
- 統合失調症
夜間だけではなくて、昼間にも常に気分がふさぎこんだり涙が出たり、また反対にやけにハイな気分になったり興奮するようなことがあったり、普段とは違う言動が見られるようになります。
この場合は、睡眠薬で不眠に対処すると逆に状態を悪化させることもあります。
一般的な不眠対策もあまり役にたちません。
専門の医師に相談しましょう。
4.性格心理傾向によるもの
精神疾患というほどではないけれど、
- 性格的に緊張しやすい
- 生真面目
- 不安を感じやすい
- 音に敏感である
- くよくよ思いわずらいやすい
…などの傾向が強い人は、ささいなことで不眠がおこりやすくなります。
さらに、
- 「このまま眠れなかったらどうしよう」
- 「眠れなかったら明日の仕事に差し支えるのではないか」
- 「朝起きれなかったらどうしよう」
- 「眠れないと健康に悪いのではないか」
…と、「不眠によるストレス」を抱えやすいです。
また「睡眠時間は8時間」「朝までグッスリ」「目覚めは爽やかに」などと睡眠に対して高いイメージを持ち、実際にはある程度眠れているのに、「全然眠れない」と自分で思いこんでしまっている場合もあります。
このケースでは適度の気分転換や、睡眠へのこだわりを少しゆるめてあげる必要があります。
重度の場合は、「神経症」と呼ばれる状態です。
生活に支障があるようなレベルになると、心療内科や精神科での治療対象になりますが、自分でできる認知行動療法などの本を読むのもおすすめです。
5.睡眠環境の悪さによるもの
- 着替えないまま眠る。
- 布団をしかないまま眠る。
- 寝床の周辺が汚れている。
- 食べ物が散乱している。
- パソコン類に囲まれている。
- 明るすぎる。
- 寒過ぎる、暑過ぎる。
このように、睡眠環境が明らかに良くない場合には眠りの質も悪くなります。
できる範囲で改善し、睡眠環境を整えましょう。
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6.身体の痛み、かゆみによるもの
痛みやかゆみがあれば、眠りにくいのが当たり前です。
原因となる疾患がわかっている場合には、その担当医に相談しましょう。
痛みやかゆみがあって眠れない状態が続くと、その苦痛によってよけいに痛みやかゆみが増幅して感じられることがあります。
一時的な痛み止めや睡眠薬を利用することで、気持ちが安定して不眠が改善されることもあるので、無理をせずに相談してみましょう。
また、寝相の問題も関与することがあります。
7.飲食物や薬物によるもの
不眠をおこしやすい飲食物にはこのようなものがあります。
- コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶などカフェインを多く含むもの
- 香辛料
- アルコール
寝る直前に刺激のあるものを食べると、寝つきが悪くなると言われています。
アルコールは、飲むとリラックスして寝つきやすい印象がありますが、実際には睡眠の質を下げてしまうと言われています。
たまになら別に問題はありませんが、できれば寝酒や夜のカフェイン摂取はひかえましょう。
また、薬の副作用で不眠がおこる場合があります。
何かの薬を飲み始めてから眠れなくなったときには、医師に伝えましょう。
8.ダイエット
眠る前は空腹がいいとも言われていますが、それに慣れるまでは不眠が続くことがあります。
また、過度なダイエットで必要な栄養が足りなくなると、不眠がおこりやすくなります。
特に、脳のエネルギー源である炭水化物や、ホルモンの材料となるタンパク質を抜いた過度なダイエットによって、睡眠機能が狂ってしまうことがあります。
9.年齢によるもの
年齢とともに、睡眠時間は短くなるのが自然です。
睡眠には体力も使うので、眠り過ぎがかえって負担になることもあります。
夜中に何度もトイレに行って眠れないという場合、男性なら前立腺肥大、女性なら冷えの影響が考えられます。
病院で異常が見つからない場合、湯たんぽなどを使うと改善されることがあります。
10.体質
いわゆる「ショートスリーパー」です。
実際、3時間ほどの睡眠時間で、特に病気にもならずに生活している人もいます。
また、生まれつき睡眠に関わる脳の部位に何らかの障害があり、極端な不眠状態が続く先天性の疾患がありますが、割合としては稀です。
しかし、もともと眠りづらい体質の人はそう珍しくありません。
この場合、睡眠薬はまったく効果がありません。
ある種の向精神薬病薬が改善に効果があるという説もありますが、個人差があり、「体質」と割り切って生活していることが多いと言われています。
不眠症まとめ
不眠症は、本人の意識が非常に大きく関わる疾患です。
睡眠と全身の健康との関係は色々と言われていますが、実際には個人差が大きく、「これだけの時間、こういう風に眠れなければいけない」という取り決めはありません。
自分のそれまでの睡眠と比べ、明らかな短縮や質の低下がおこって生活に支障する場合は、環境の見直しをして、まったく改善されないときには専門の医師に相談してみましょう。
不眠症が特に問題となるのは、高い注意力や集中力が必要な人におこって、ボーっとした状態が昼間に続く場合です。
運転や危険な機械を扱う人、医療関係者の人などが不眠で昼間に集中できなくなると大変なので、このような人は積極的に睡眠薬を活用することもあります。
最近は、習慣性の少ない薬が増えて、使いやすくなったと言われています。
しかし、そうではない場合、自ら不眠症をまねいている「不眠恐怖症」の人も多く存在するようです。
不眠による苦痛以上に、「眠れないことを悩んでいる苦痛」の方が大きい場合があります。
症状を見るときに大切なのは「人と比べないこと」「若いころの自分と比べないこと」です。
その不眠が実際に「今現在の自分の生活にどの程度支障しているか」で判断するようにしましょう。
なお、最近では不眠症でお悩みの人に向けたおすすめの快眠サポート飲料が販売されています。
睡眠導入剤のように必ず効果がある「薬」ではありませんが、口コミで「ぐっすり眠れる」と評判も良く、「眠りが浅い、疲れが取れない」という人にもおすすめできます。
薬は身体への負担も大きいので医師の処方がなければいけませんが、快眠サポート飲料は薬ではないので、気軽に試すことができます。
また、メーカーの健康管理士と専任アドバイザーによるサポートもありますので、どなたでも安心して服用できるのもポイントです。
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